事業主　各位

炎暑の候、貴社にはいよいよご盛栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご愛顧をいただき厚く御礼申し上げます。

令和6年10月から社会保険の適用拡大が行われます。
本稿では、３ヵ月を切った短時間労働者への社会保険の適用拡大について、押さえておくべきポイントを記載いたします。

現行、短時間労働者が社会保険へ加入する「特定適用事業所」は従業員数100人超えの事業所です。令和6年10月より従業員数50人超えの事業所へと拡大することになりました。

では、短時間労働者が社会保険へ加入する要件は何でしょうか？
　①1週の所定労働時間が20時間以上であること
　②所定内賃金が月額8.8万円以上であること
　③学生でないこと
　④2カ月を超える雇用の見込みがあること

次に、特定適用事業所へ該当するかどうかの判断は何でしょうか？
（１）従業員について
　事業所に使用される厚生年金保険の被保険者が対象です。
（２）人数について
　過去12カ月のうち6カ月以上50人を超えている必要があります。
※　一度、特定適用事業所に該当した場合、その後不該当となっても自動で不該当になりません。そのため、不該当届の提出が必要となりますので、ご注意ください。

　最後に、令和6年10月から特定適用事業所に該当する事業所及び該当する可能性のある事業所へは、日本年金機構から各種通知書が送付される予定です。令和6年9月頃から順次送付されることになっていますが、従業員と所定労働時間の見直しが必要となる可能性がありますので、事業主の皆様は自社が特定適用事業所に該当するかどうかを確認する必要があるでしょう。